今、注目を浴びるインドネシア
共生講座・現地セミナーを開催
近年、受入企業から注目が集まっているのがインドネシアです。日本で働くインドネシア人は年々増えており、今後も受入れ数は伸びていくことが予測されています。そこで、JACではインドネシア人が働きやすい職場づくり支援や、インドネシア現地にて日本で働くことを希望する人を対象にしたセミナー開催などを展開しています。
担当者:JAC管理部 加納
外国人共生講座
受入企業向けに行っている取組みを教えてください
本年度は、現場・日常生活におけるコミュニケーションの円滑化支援など、特定技能外国人にとって働きやすい職場づくり支援に力を入れています。その事業の一環として「日本人従業員向け外国人共生講座」を年6回開催する予定となっています。
第1回目として2023年7月20日に開催したのが「インドネシア人従業員とうまくいかない?どうする?!」と題したオンラインセミナーです。7月からインドネシア現地での建設分野特定技能1号評価試験が始まり、インドネシア人受入れへの注目度も高まっているなかでの開催だったので、非常に多くの方にご参加いただきました。実際に、講演者に質問できることがセミナー参加のメリットで、質問がある限り時間で締め切らずにお答えするスタイルで行いました。
セミナーはどのような内容でしたか?
日本とインドネシアの関係をはじめ、地理、人種、インドネシア内の年間イベント、宗教観、正しいイスラム教に関する理解といったものになります。断食についての正しい理解やお祈りなどは日本にいると未知のことなので、大変興味深かったとの感想をいただきました。特にインドネシアはイスラム教の割合が多いので、宗教を気にしてのご質問が多かったように思います。
具体的にはどのような質問がありましたか?
「ラマダン(断食)明けに長期休暇を取るようだが、それは絶対なのか?」など、雇用してからの休暇に関する疑問がありました。また、他の質問では「フィリピン人1名とインドネシア人2名を3LDKで共同生活してもらっているけれど、フィリピン人が焼く豚肉のにおいが耐えられないと、インドネシア人2名から言われたがどうしたらいいのか」というものもありました。この状況を自分に置き換えたら、確かに苦手なにおいの中で生活するのはつらいと思います。ただし、これまで受入企業に取材するなかで、「同じ国の人ばかり雇用すると固まってしまい、日本語が上達しないから受入れ先の国を複数にしている」「同じ人間なのだから最後はハートでわかりあえるはず」といった考え方も耳にしており、対応もそれぞれなので、答えに窮する質問でした。
難しい問題ですね
多国籍にわたる従業員を雇用する場合、お互いがお互いを尊重することが大切だとは頭ではわかるのですが、きれいごとではすまないというのが正直な感想です。私たちにとってもこのセミナーは、受入企業の悩みを直接聞ける貴重な機会になっています。できる限り働きやすい職場づくりのお手伝いができるように、次回以降も工夫して開催していきたいと考えています。
オンラインセミナーの様子
インドネシア現地でセミナーを開催
インドネシアの現地ではどのようなセミナーを行ったのですか?
2023年8月12日にインドネシアのスマランで特定技能に関するセミナーを開催しました。日本で働くことを希望している現地のインドネシア人向けのセミナーになります。内容はJACの活動紹介や「特定技能」と「技能実習」の違い、建設の試験区分「土木」「建築」「ライフライン・設備」についてなど、基礎的な情報をメインに行いました。また、現地で始まったばかりの建設分野特定技能1号評価試験や、日本での求人についての紹介などは参加者の反応も上々でした。現地のパートナー企業がインドネシア語で説明し、質疑応答も活発に行われました。
参加者の年齢層は?
当日に集まった参加者のほとんどが20代で、なかには10代という方もいました。午前と午後、それぞれに開催したところ、参加人数はオンライン参加も含めて午前が60名強、午後が70名強と、予想を上回る結果でした。告知は主にSNSで行い、それを見てきた方や、友人に聞いて参加したという方が多くいました。なかには恋人と一緒に来場した方もいて、それぞれ日本で働くことへの強い思いが感じられました。
インドネシアでのセミナーの様子
参加者の日本への印象はどのようなものでしたか?
日本人にとてもよいイメージがあるようでした。参加者の一人は、「日本人は礼儀正しい」という印象があると話してくれました。知っている日本語にどんなものがあるかたずねると、「ありがとう」「おはようございます」「こんにちは」といったあいさつで、テレビアニメで覚えたそうです。
仕事については、日本の建設業は給料が高く、収入アップとして魅力を感じている一方で、ほとんどの方が仕事内容について大変だという認識をもっていました。
当日はどのような質問がありましたか?
「日本の給料はどのくらいか」「他分野の技能実習を修了しているが、建設の試験は難しいのか」などです。そのほかに、日本の製造業で3年間働いていたという方は「また日本で働きたいが、前の会社とはもうつながりがないので、建設の仕事はどんな条件か気になって参加した」とのこと。また、来日経験がない方は「日本で建設の仕事がしたい。今月試験を受けるので必ず合格して日本へいきたい」と、語っていました。
参加者のなかには、すでに日本語のオンライン授業を受けている方もいて、セミナー中に建設分野特定技能1号評価試験のサンプル問題を見せると、「ひらがなは読めたのでわかる問題もあった」のだとか。最後に、「日本に行ってみたい。勉強をがんばります」と前向きなメッセージもくれました。
これからもJACでは、各地で同じようなセミナーを開催し、多くの方に日本の建設業の魅力を伝えていきます。
また日本で働きたいと語ってくれた参加者と