メイドインジャパンの住宅を
インドネシアに広めたい
PT. PERUMNAS IIDA GROUP
経済成長が著しいインドネシアにおいて、日本の建設業による街づくりが加速しています。株式会社飯田ホールディングス傘下の株式会社飯田産業は、インドネシア国営企業プルムナス社の連結子会社であるプロペルナス社と合弁会社「PT. PERUMNAS IIDA GROUP」を設立。現地にて独自の工法による戸建て住宅を販売し、国内外から注目を浴びています。
聞き手:JAC編集部
2024年1月31日取材
PT. PERUMNAS IIDA GROUP
President Director
渡辺 健一郎 さん Kenichiro Watanabe
President Directorの渡辺健一郎氏
震度7にも耐えられるストロングCB工法
事業内容を教えてください
株式会社飯田産業は「パワービルダー」として、日本の戸建て住宅産業を牽引してきたと自負しています。その強みを活かし、海外でも安価で品質の良い住宅を提供するという目的でインドネシアへと進出しました。主に「ストロングCB工法」という、コンクリートブロックが重なる嵌合部に独自形状を取り入れた、耐久力の高い建材を活用した家づくりを行っています。ただし、当社はインドネシアでの建設業の事業許可を取得できていないので、工事は現地の工務店に委託しています。ストロングCBはグループ会社のPT. Iida Group Holdingsインドネシア工場で生産し、特許も取得しています。
東南アジアは高温多湿であり、本来は木造建築に適していない地域といえます。また、インドネシアは地震の多い国で、家屋も揺れに対する耐性が求められています。そこで、東南アジアの事情に即した家づくりにチャレンジしようとスタートしたのが当社の事業になります。現在、ジャカルタの南に位置するデポック市に1,650戸の分譲住宅を建てる計画を進めていて、第1期として121戸の住宅を販売中です。
ストロングCBを積んでいる様子
ストロングCBはどんな特徴があるのでしょうか?
耐震性に優れているのが大きな特徴です。日本での耐震実験では、震度7を想定した揺れを与えても損傷なしという結果が出ています。またストロングCBの工場でも強度に問題がないか、強度検査をして品質管理も徹底しています。
インドネシアの住宅事情を調べると、比較的高い頻度で建て替えていたり、リフォームしていたりする傾向にあることがわかります。その点では、当社の住宅は耐震性が高く、耐久性もすぐれているので、“丈夫で長持ちする家”として魅力を感じてくれるはずです。また、施工面でも、インドネシアではコンクリートブロックを積む際に、両側にモルタルを厚く塗ってまっすぐ立てるのですが、当社のストロングCBは嵌合によるかみ合わせがしっかりしているので、その必要がありません。工事費用の削減という意味でもメリットが大きいといえるでしょう。
優れた耐震性は地震国で大きな魅力となる
日本で働くインドネシア人の活躍の場になるために
日本での施工事例はありますか?
実は、海外進出を見据えて、国内でストロングCB工法を用いた施設の建設を行いました。それが2020年に開業した沖縄県宮古島のヴィラ「シーウッドホテル」です。建設にはインドネシア人の技能実習生が関わっており、現場でストロングCB工法を学び、経験を積んでもらいました。そして、その人材を当社が採用し、インドネシアの工務店にストロングCB工法を指導しているというわけです。
デポック市で販売中の分譲住宅
インドネシア進出で大変だったことは何ですか?
まず、インドネシアの住宅建設業界は安全面が徹底されていないという問題がありました。そこで、日本で経験を積んだ技能実習生に工事の進め方や安全面について説明してもらい、建物だけでなく、工事自体も日本クオリティにしていくことが必要でした。日本とインドネシアの住宅建築に関する考え方の違いを現地業者に伝達し、普及させていくために、技能実習生の活躍は大きいと考えています。
あとは、インドネシアには雨季があり、工事期間中は天候に左右されることも少なくありませんでした。デポック市は山に近いこともあり雷が多く危ないので、かなり神経を使いました。
日本で技能実習を経験したPT. PERUMNAS IIDA GROUPの現地スタッフ
今後の展開について教えてください
建設業の事業許可をなるべく早く取得して、自社で施工から販売まで一貫して行える体制を整えたいと考えています。それができれば、今日本で働いている飯田産業の技能実習生にとっても当社が活躍の場になります。インドネシアに日本が誇る安全で快適な住宅を広めるためにも、メイドインジャパンの工法、人材を磨き育てていきたいと思います。