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CLIP / 受入企業の好事例

CASE / 事例 2024.12.13

 全国の受入企業を取材していると、仕事の時間外に行っている興味深い独自の取組みに出合うことがあります。その内容は、ユニークなものから画期的なものまで、各社さまざま。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?

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新妻鋼業株式会社

所在地:埼玉県三郷市半田460 
事業内容:鉄筋工事業

 新妻鋼業は受け入れた技能実習生や特定技能外国人が生活するための寮として、「彦成(ひこなり)寮」を運営しています。現在、インドネシア人13名と日本人4名が共同生活を送りながら、充実した日々を過ごしています。今回は、寮の特徴や共同生活の様子について、同社の伊藤さんにお話を伺いました。

聞き手:JAC編集部 2024年10月16日取材

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受入れのために寮を改築
共同生活で育む仲間との絆

CLIP Photo 代表取締役社長 菅原 直樹さん

取締役工事部 建築部長
伊藤 雅彦 さん

寮の特徴を教えてください

 「彦成寮」はもともと日本人のために建てられたもので、特定技能外国人や技能実習生の受入れが決まり、外国人の寮としても使えるようにと今の建物に改築しました。日本人とインドネシア人がそれぞれ別のフロアで生活できるような造りになっていて、技能実習生は二人部屋、特定技能外国人は個室を使っています。

特定技能外国人や技能実習生が住むうえで、工夫していることはありますか?

 彼らが孤立しないようにリビングを共用にしました。食事などで同居人と顔を合わせるので、お互いに体調やメンタル面の変化にも気づきやすくなります。例えば、誰かが遅刻した時、寮で一緒に住むほかの人に聞けば、「そういえば具合が悪そうでした」というふうに、状況をすぐに把握できます。

寮を用意したことでメリットに感じていることは?

 共同生活で掃除や片付けなどの基本的なルールが身につくことは大きなメリットです。寮母さんはいますが、掃除などはすべて自分たちでしています。食事も自炊で、洗い物はもちろん、整理整頓もすべて自己管理です。そうした生活態度は仕事にも大きく影響するもので、実際に仕事での道具の扱いにも表れます。道具を雑に扱うような人は、部屋を覗きにいくと汚かったり、整理できていなかったりする場合が多いのです。そういう場合は生活態度から注意しています。

収穫した野菜は夕食のおかずに

収穫した野菜は夕食のおかずに

彼らの生活の様子はいかがですか?

 当社で受け入れているインドネシア人たちは、とにかく仲がいいのが特徴です。喧嘩したという話は聞いたことがありません。食事についても実家がお弁当屋さんの人がいて、彼自身も料理が得意です。みんなが彼にあれが食べたい、これが食べたいと頼んで、夕食などを作ってもらい、みんなでわいわいと食卓を囲んでいます。本当に家族のような絆でつながっていて、そうした姿を見ていると彦成寮を用意してよかったと感じます。

敷地内に畑がありますが、会社が用意したのですか?

 実は、彼らが自分たちで始めたんです。敷地内に土のままになっていた場所があったので、勝手に畑を作ってしまいました。その畑でとうがらしやピーマン、トマトなどの野菜を自家栽培したものをみんなで食べています。彼らは技術を学びに来ているだけでなく、母国にいる家族に仕送りをするためにがんばっているという人が少なくありません。少しでも生活費を抑えて家族を支えたいという思いを知っているので、自由にさせています。

今後、予定していることはありますか?

 将来的には、寮をもっと大きくして、個室を増やす計画があります。特定技能になると一人部屋になるので、それを目指してがんばっている技能実習生もいます。安心して生活できる環境を整えてあげることが、彼らのモチベーションにもつながるはずです。新しい計画も進めつつ、引き続き、彼らをサポートしていきたいと思っています。

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